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本日は、病院と在宅のSTのちがいについて書いてみたいと思います。

ST(言語聴覚士)の仕事は嚥下・構音障害・失語症の3分野のことが多いのですが、今回は特に嚥下について。

病院の場合、VF(嚥下造影検査)もできますし、食事も栄養課にお願いすれば即日変更して頂くことができます。

在宅の場合、水飲み検査や頸部聴診しかできませんので、嚥下の精密検査ができない分、普段の食事や体調のご様子など、介護者やヘルパーさんからの情報がより重要になります。

水にとろみをつけてもらうにしても、すべて介護者の負担になります。

以前、嚥下のリハビリで訪問していたお宅で、旦那様を介護されている奥様に、水分にすべてとろみをつけて頂くようお願いしたところ、

「そんなことしてたら、私、死んじゃいます・・・」

と介護負担の大きさを嘆かれた方がいらっしゃいました。

それでもやってください!

というわけにもいきませんので、しばらくの間、奥様から介護でどれだけ負担がかかっているのかお話をお伺いし、傾聴によってストレスを軽減し、なるべくお手間にならない方法をご提案し、水分に常にとろみをつけられるようになるのに約1か月。

このようなことはよくあるケースです。

病院では、患者様のリハビリに焦点を当てれば仕事としては成立するところ、在宅ではご家庭のご様子全体を見て動く必要があるというところが、大きな違いとなります。

訪問看護の職務範囲の中には、家族ケアというのがありますが、家族ケア的な部分が圧倒的に必要になるのが、在宅の大きな違いかと思います。

他に、外部機関との連携が必要になるという部分もありますが、その話はまたの機会にと思います。

手間もかかりますし、セラピストの負荷も大きいですが、色々な歯車がかみ合って、安全に在宅で食事を続けられる状態が維持できた時は、やりがいを感じるものです。

全く食べられない生活と、好きなものが食べられる生活では、生活の質は全く違うものです。

気仙地区で在宅で動いているSTは現在のところ私一人ですが、地域の方にも受け入れて頂いて、徐々にSTが増えればよいなと思います。

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